はじめに

この記事は特に痛みのない方に向けて書いた記事であり、痛みがある場合の実施は推奨しません。

痛みがある場合にも有効的であることもありますが、専門家の指導が必要です。

より高みを目指したい、筋力を上げたい、うまく筋肉を使えるようになりたい。

そういった方向けの記事となります。

 

目次

 

固有受容性神経筋促通法(PNF)とは

神経筋促通法の一つです。

神経筋促通法とは、神経筋再教育法とかファシリテーション(促通)テクニックとも呼ばれます。

神経生理学的な理論に基づき開発された技術です。

主に

  • PNF
  • ホバーズ(Bobath)法
  • ブルンストローム(Brunnstrom)法
  • ルード(Rood)法

の4つが挙げられます。

その中の、

Proprioceptive Neuromuscular Facilitation(略してPNF)は和訳すると固有受容性神経筋促通法です。

難しい単語が並んでいると思いますが、要は感覚と神経と筋肉を上手に動かせるようになるためのトレーニングだと思ってください。

 

どのように使われているのか

PNFについては理学療法士もリハビリテーションで使うほど有用なものだと言えます。

  • 高齢者の起き上がり動作に対するPNF
  • 回復期に対するリハビリテーションとしてのPNF
  • スポーツパフォーマンスを上げるためのPNF

など、多くの場面で使われています。

 

PNFの実施法

PNFはストレッチ、抵抗、動作を反復させるものです(※かなり簡潔に言っています)

難しく言うと、

脊髄固有反射とシナプス興奮様式の変化の応用

運動療法としてのPNFの特徴は、PNF運動パターンを用いて強い部分と弱い部分を組み合わせて行う運動パターンで操作(刺激)を加えることである。この理論的根拠は脊髄反射の脊髄固有反射である。脊髄固有反射には体節性反射と長脊髄反射がある。これらの脊髄反射を基にして過負荷の原理である抵抗運動を応用する促通法である。PNFにおける促通の理論的根拠はシナプスの興奮様式の変化である、シナプス可塑性のシナプス節前線維の活動後における伝達物質の放出効率の上昇時間で分類するとfacilitatin,augmentation,potentiationになるが、ここでは3つの現状を促通現象として説明する、シナプスに強い刺激が加わると発散・収束・時間的加重・空間的加重・反復収縮後増強・後発射などの減少が生じる。(以下略)

『エビデンスに基づいたPNF法とインテンスプログラム-回復期リハビリテーション病棟への応用-』から一部抜粋

となります。

高校で生物選択だった方はなんとなくわかるかもしれませんが、理論建てないと理解するのは難しいと思います…

 

簡単に説明すると、ほぼ準備運動と同じだと思ってください。

アキレス腱を伸ばす時、体重をかけてストレッチをかけますよね。

体重がかかるということは、アキレス腱に(付着する筋肉にも)抵抗がかかります。

ココがちがうのですが、

筋力を使って抵抗に反発します。

 

準備運動は反動をつけるといった形ですが、PNFは筋肉を使って自身で筋肉を動かします。

  • ストレッチ(感覚刺激)
  • 抵抗を加えて神経の活性化
  • 筋力を使う(出力する)

がPNFのかなり大まかな概要です。

 

上腕二頭筋であれば腕を伸ばさせるようなストレッチを加え、抵抗(ゴムチューブなど)を加え、筋肉を使う。といった形になります。

理論さえ分かればほとんどの筋肉でPNFが可能だと思います。

このパフォーマンスを上げたいけど、どの筋肉で行えばいいかわからないという方はぜひトレーナーに聞いてみましょう。

(私も一応スポーツトレーナーです…)

 

本気で勉強すると脳波や筋電図など、かなり複雑になってきますのでこの辺で。

 

 

エビデンスはあるのか

あります。

ただ、必要十分とは言えないとは言っておきます。

しかし、有効な症例も報告されているので必要十分ではないからと言って効果がないわけではないです。

私もこの記事を書くにあたって論文等読ませていただきました。

オープンアクセス(無料)で見られる文献は見たのですが、そこまで多くなく僕自身確固たる確証にはまだ至っていません。

 

ですが、

  • 私も利用して効果は実感できている
  • リハビリテーション現場でも使われている。
  • 論文もそれなりに出ている
  • 教科書にも載っている

ので、私も鍼治療と組み合わせて応用しています。

 

おわりに

このアプローチ方法は解剖学・生理学・リハビリテーション医学等を学んでいなければ難しいアプローチです。

前述した通り、これは痛みのない方に対するアプローチ法を書いていますので、痛みを伴う場合はすぐにトレーニングを中止してください。

痛みがあり、痛みを取る為にPNFを行う場合は、専門家の指導を必ず受けてください。

 

私の院でもPNFは取り入れていますので、鍼治療と同時に受けたい方はいつでも来てください!

 

あわせて読みたい

当院で扱っている痛み(筋・筋膜性疼痛、血行不良性疼痛)について

緊張型頭痛の基礎知識と予防と治療!緊張型頭痛になったらどうする?

足のしびれや痛みはこれかも。総腓骨神経障害についての基礎知識と治療法!

通常鍼灸治療のススメ

ボキボキ整体は危険!?

 

対応コースはこちら

基本鍼灸治療コース

痛みの治療をメインにしたコースです。お身体のメンテナンスにもご活用ください。

  • 超音波画像計測装置(エコー)を使用した治療
  • 低周波治療器を用いた鍼灸治療
  • 症状に合わせたストレッチ療法
  • 筋肉トレーニングの指導
  • ラジオ波使った温熱療法

などを組み合わせた治療です。
※すべてを行うわけではありません。

価格

初診 3,500円
通常 5,500円
所要時間 約50~60分(施術のみの時間)

初回は検査等あるため、+30分頂いています。
※再診時のみ、検査料として
+1,100円と+30分頂いています。

 

 

ご予約はこちら

WEB予約リンクや電話番号が
書いてあるページです。
WEB予約が1番スムーズにご案内が可能です。

お問い合わせ

 

公式LINEでのお問い合わせ

LINEでお問い合わせが可能です。
下記リンクより友達追加をしていただき、
お問い合わせください。ご相談も可能です。

友達追加

 

参考文献

『エビデンスに基づいたPNF法とインテンスプログラム-回復期リハビリテーション病棟への応用-』

PNFの有効性の論証

リハビリテーション医学 第4版 医歯薬出版株式会社